Nidi gallery

フィッシュリ&ヴァイス展/金沢21世紀美術館

2010.9.27

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昨日に続いて、金沢の旅のお話を・・・。

この時期に「金沢に行きたい!」と思った理由のひとつは、ちょうどペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイス展が金沢21世紀美術館で開催が始まったからでした!

金沢21世紀美術館は展覧会のチェックを欠かせない大好きな美術館です。でも、「観に行きたい!」と思っても東京からふらりと行ける距離ではなく、、いつももどかしい気持ちでいっぱいです。来年のホンマタカシさんの回顧展も行けたらいいなぁ・・・。

さて、今回の展覧会はスイスのアーティスト“フィッシュリ&ヴァイス”によるもの。彼らの作品との出会いは確か高校生ぐらいの時に観た『事の次第』というビデオ映像でした。“からくり”のような・・・“ドミノ”のような装置がひたすら映っている実験映画。当時の私には、「こんなことしてる人たちがいるんだー笑。」とそのナンセンスさと面白さにインパクトを受けたのを覚えています。

何年も経て、今回は美術館という大きな“箱”で彼らの“からくり”映像アートに再会でき、面白い粘土の作品たちに出会えました。

この粘土作品が何ともいいのです!誰もが一度は遊んだことのある“油ねんど”という身近なもので、誰もがイメージを持っているものを表現されたもの。でもそのトピックが本当に面白くて、「あるある!!」とつい笑い出しそうなものたちがひたすらに展示されているのです。客観的に展示室風景を見ると、この面白い作品たちを神妙な面持ちで“鑑賞”する私たちもまるでユーモラス&シニカルなアートの一部のよう。

パンダとクマの着ぐるみ映像も興味深かったです。見かけはユーモラス。でも、実は私たちに投げかけている問いは哲学的で核心に触れるような、、そして簡単に答えを出せないものばかり、、。人生の矛盾や混沌とした世界を表現しているけれど、“ユーモア”というフィルターを通して私たちに伝わってくるのです。

童心のまなざしや茶目っ気と同時に哲学者のようなずば抜けた知性を持ち合わせた表現者、、、普通では「もうやってられないよ!意味がないかも。」とギブアップしてしまうようなことを何年も何年も人生全てを注いで生きる人をアーティストと呼ぶんだなーと考えると、希有な存在。だからこそ、私たちはそこから何らかの“エネルギー”や“ヒント”をもらえるんだって思います。

12月25日(土)まで開催しているようです!紅葉や雪の兼六園と合わせて新旧の世界を味わうのも楽しそうですね。